歌を歌いたくなる『グレイテストショーマン』
『鑑賞後にカラオケに行きたくなる』
バーナムは幼い頃から苦労してきた。何かをするコトで一発当てようと思っていた。
そんな時にバーナムは一見、変わった人物を集めてショーを見せるコトを思いつく。
しかし、劇作家批評家からは酷評され劇場の地元の人々からは罵声が飛ぶ。
それでも客足は伸びていた。それだけで満足しないバーナムはショービジネス界に
コネクションを持つフィリップをパートナーに誘うのだった。
監督はマイケル・グレイシー。ミュージックビデオの監督などを務めて
今回が初の映画監督デビューとなった。
主演はヒュー・ジャックマン。
音楽は『ララランド』を担当したチームが手掛けたという予告などで溢れていましたね。
映画を鑑賞してる時はサイコーという感じで楽しませて貰える作りになってます。
それこそ楽曲面で言えば「ララランド」よりも気持ちがアガる曲が多くて盛り上がります。
でも、劇場を出て振り返ってみると…
あそこ気になった。あそこも気になったなぁとポロポロと出てきましたね。
どうしても「ララランド」のチームでと言われると比べて見てしまうのですけど
ミュージカルシーンは問題ないし。「ララランド」よりもイイとすら思える。
けど、ドラマパートがチョット拙さが目立つなという印象。
これは前半はバーナムが主人公で後半はフィリップになってるW主人公になってるのに
上映時間は100分とコンパクトになってる。
だったら、あと20分使ってキャラクターの掘り下げをキチンとやって欲しい。
割とトントン拍子で上手くコトが運び過ぎだし。なんでそんなに執着してしまうのか?
好きになるのか?という部分を、もう少しだけ丁寧に描いてくれていればもっと良かった。
批評家からは辛口に評価され一般客から支持されている作品というのは劇中と
同じ構造になってるのは面白いのだけれど。
だからこそアカデミー賞の「スリービルボード」「ゲットアウト」などと比べると
ドラマパートが弱いなと感じられる。「グレイテストショーマン」は主題歌のみノミネート。
そこをシームレスにミュージカルシーンとドラマパート繋いでるという意味では
「ララランド」のデイミアン・チャゼルはホントに上手いなと改めて感じられた。
演技などは皆、素晴らしい。特にザック・エフロンのDTのお坊ちゃま感が良かった。ゼンテイヤに一目惚れしてしまうのは見ててハッキリと分かったし。逆にゼンテイヤがザック・エフロンに惚れる理由が希薄だったように感じた。
もう少し付け足せば、もうチョットなのに。というもどかしさがある。
でも見てる最中はミュージカルの力業で持っていくので楽しめるんだけど。伸びしろが見えるだけにもったいないなぁという感想になりましたね。
YouTubeのレビュー動画も宜しくです。